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2018.07.13

かつて太平洋戦争に敗れ、荒廃した日本の行く末を託された吉田茂元首相。強弁かもしれないが「戦争に負けても外交で勝った歴史がある」と言い放った▼進駐してきたマッカーサー元帥を頂点とするGHQ(連合国軍最高総司令部)と真っ向わたり合い、国益に反する要求を断固はねつけた。国内に不統一な動きが見られたものの、諸外国の内政干渉をできる限り拒絶した▼明治開化期の直前、日本国内は戦乱に包まれた。東北、西国・九州の軍勢が激戦を展開した「戊辰戦争」が勃発。その戦乱から今年が150年の節目、市内では講演会などさまざまな催しが開かれている▼だが戦乱の地会津では、憎悪に近い思いが今も根強い。10年前になるが、記者仲間と会津出身の警察署長と懇談した際、戊辰戦争の話題になった。途端、顔色を変え「たかだか百何年しかたってない。冗談ではない」と激した。日本人同士が戦い、勝者敗者に分かれる悲劇はいまだ重い。

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