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2018.12.11

たいした重量でもない荷物を車から降ろしている最中に腰を痛めた。今年60歳。湿布を貼ってもらいながら、つい「オレも年だな」とつぶやいた▼しかし、だ。ノーベル医学・生理学賞を受賞し、76歳の今も最先端のがんの治療法に取り組んでいる本庶佑さんの、表彰式での凛とした態度を見るにつけ恥じ入るばかりだ。来年のラグビーW杯、再来年の東京五輪の誘致で日本の顏となった森喜朗さんも81歳。頭が下がる▼市井の人では、〝スーパーボランティア〟尾畠春夫さん(79)がいる。裸一貫で築いた鮮魚店を65歳でたたみ、残りの人生をボランティアに捧げる日々。助けてもらった人からの謝礼も新語・流行語の受賞も断った強い信念の持ち主。60歳で〝守り〟に入った自分が情けない。身近な例でも、取材でお世話になったKさんが防犯連絡協議会の会長に選ばれた。Kさんは86歳である▼単なる高齢ではない、目標がある、生きがいを感じる豊齢。見習わなければ。

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