2019.04.03
先日、国は30年以内にまたこの地で、東日本大震災と同程度の大地震が起きる可能性があると発表した▼県の試算によると、高潮や地盤沈下といった悪条件が重なった場合、久之浜地区で高さ15・9㍍の津波に襲われると。大震災の時、平豊間で8・57㍍の津波を記録。市内沿岸部は広い範囲で甚大な被害を出した。今回の予測では津波の高さが倍、被害の程度は計り知れない▼あの巨大地震は千年に一度と言われていただけに、国の発表には正直驚いている。しかし、いたずらに、恐れおののいていてもしかたがない。われわれは今回の大震災で多くのことを学んだはず。それこそ防災の仕方から避難経路、食料や水の用意は―▼大震災の記憶を風化させることなく、そこで得た教訓を次の世代に語り継ぎ対策をすることが、来る大災害に備えることになる。平成から令和へ。大地震に津波、豪雨と災害の多かった平成と違い令和は穏やかな世になることを願いたい。