2019.05.18
適材適所――自分の才能を十分に発揮できる職場で働けるのは幸せなことだし、その会社だって大きな恵みを得ることになる▼プロ野球・北海道日本ハムの大田泰示外野手(28)を見ていてそう思う。大田は甲子園出場がないものの東海大相模から2008年にドラフト1位で巨人へ入団。高校の先輩・原監督のもとで長打力が期待された▼しかし在籍8年でわずか9本塁打。原監督が退団すると、1年後には日本ハムへトレードされた。ここからが彼の真骨頂で、移籍1年目でいきなり15本塁打。3年目の現在もここまで打率リーグ5位、8本塁打。安打数と二塁打数はトップだ。巨人のドラ1選手という重圧、〝紳士たれ〟という球団の気風に持ち味を発揮できないでいたが、その呪縛から放たれ、ヒゲも生やして別人のような働きを見せている▼社会人1年生も間もなく2カ月。職場になじんできただろうか。限られた中で人材を効果的に活用することはとても大切だ。