2019.06.25
ここ数年、東北、関東を中心に文学館巡りをしている。最近では大信村出身の芥川賞作家・中山義秀の記念文学館に行ってきた▼休日の午後ということもあってか、来館者は抄子1人。その分、ゆっくりと中を見ることができた。館内は「孤高の文士」「求道の精神」「魂のふるさと」の3コーナーに分かれ、義秀の仕事と生涯が分かりやすくまとめられている。直筆原稿や遺品なども展示され、建物全体から、郷土が生んだ偉大な作家への敬意が伝わってくるようだ▼市内にも蛙の詩人として知られる「草野心平記念文学館」がある。展示資料も充実し、年数回開かれる企画展も面白い。ただ、交通の便の悪さもあって毎回盛況といかないのが残念だ。せめて大きな企画展があるときには、小川郷駅から臨時バスの運行はできないものか▼市内では市民を巻き込んでのサッカー場建設議論が活発化している。スポーツ振興と同時に、いわき市には文化面の充実もお願いしたい。