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2019.11.11

本紙で毎月、「いわき昆虫記」を連載されているいわき地域学會自然部会のメンバー鳥海陽太郎さんは、悩ましい思いを吐露する▼「今まで、いわきでは見られなかった南国の昆虫を見かけることが多くなったんですね。例えば亜熱帯気候に分布していたツマグロヒョウモンという蝶がいわきで爆発的に個体数を増やしている。たまたま季節風などに乗ってやって来た〝迷い蝶〟ならまだしも、冬越しもして当たり前に生息するようでは…」▼地球の温暖化が昆虫の北限をさらに北に押し上げ、本来南西諸島などにいるはずの蝶がいわきでも生き延びられるほど、分布を北進させているわけだ。残念ながら植物に詳しくないのだが、おそらく昆虫と同様、今までに見られなかった南方系の花や野菜がいわきの露地で見られているのではないか▼季節外れの開花も温暖化で〝狂い咲き〟と言われなくなるかもしれない。薄れつつある季節感は11月の♪ジングルベルのせいではあるまい。

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