2023.03.28
本市が誇る文化勲章受章の詩人草野心平が小川に生まれ、5月12日で120年の節目を迎える▼昭和21年の創刊以来、地域文化・芸術の醸成に尽力し生前から心平の業績を伝えてきた弊紙では元日号に特集を掲載。「長橋だより」を連載している関内幸介氏も縁戚として生前知り得なかった人となりを貴重な証言、資料から紐解いているが、どうも盛り上がりに欠ける▼小川の方に先日、「心平さんは地元で人気ないから」とつぶやかれた。豪放な性格と晩年の暮らしが良い印象を与えていないようだが、時空を越え愛される作品の独創性や宮沢賢治の異才を発掘した慧眼は称えられるべきで、市民の認知度がなぜこんなにも低いのか常々疑問に感じる▼記念文学館では来月特別企画展が始まり、ゆかりの地を巡るバスツアーも開かれる。せっかくなら国道399号の利用向上を願い川内村と〝蛙友好都市〟を結んではどうか。行政も民間も宝の持ち腐れだけはやめてほしい。