『忘れられない 鉄道の本』
著 者:『鉄道ダイヤ情報』編集部編
出版社:交通新聞社
価 格:990円(税込み)
※紹介する人:高橋宏行さん
鉄道ファンの著名人20人思い入れ深い1冊を紹介
タイトルにもあるように、鉄道メディア界で活躍されている方や多少なりとも鉄道に興味をお持ちの著名人の方々、泉麻人さん、石破茂さん、久野知美さん、屋舗要さん、前原誠司さんなど二十名が「忘れられない鉄道の本」をテーマに語って頂き、一冊にまとめたものである。
創刊五十周年を超えた「鉄道ダイヤ情報」の企画で、自由に書いて頂いたりインタビューで鉄道への思い入れを披露する方など自由に書かれている。
読み進める中で以前買って読んだことのある本を挙げている方がいた。鉄道ライターの土屋武之さんで、宮脇俊三『時刻表2万キロ』である。
当時を思い浮かべると高校生の頃、ある鉄道雑誌を定期購読していて、中の記事か定かではないが、国鉄全線完乗した方の本の告知のようなものを目にしたように思う。書店にその本を探しに行き、棚に差してあったものを手にし、すぐ購入したことを思い出す。この一冊から宮脇俊三さんの著書を読み続けるようになった。
時刻表をもとに机上の旅をしたり、実際にアルバイトで得たものを元手に遠出をし、写真撮影もするようになった。今風に言えば「スジ鉄」や「乗り鉄」、さらに「撮り鉄」といわれる「鉄」だったようだ。
(ヤマニ書房本店勤務)