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『国鉄型ヘッドマーク  写真資料集』

著 者:レイルウエイズグラフィック
出版社:グラフィック社
価 格:3080円(税込み)

懐かしい寝台特急やSL〝顔〟となるマークとは
 本書は機関車や電車、気動車に客車に掲げられた物理的なマークの写真を集めた資料集となっている。主に寝台特急や特急のヘッドマークを中心に、ジョイフルトレインやイベント列車、急行、準急、快速など絵柄や形状、作りの面白いものを中心に掲載してある。
 現在では様々な列車に愛称(例「のぞみ」や近くでは「ひたち」)が付けられているが、元来列車には愛称はなく、行き先や等級を表すワードだけだった。それまで「下関行1、2等特別急行1列車」となっていたものを「富士」とわかりやすくして列車後部にある展望車にマークを設置した。
これがテールマークの始まりとなった。戦後、蒸気機関車の先頭にマークを装着して走行したのが「つばめ」で、ヘッドマーク誕生の契機となった。
 東海道本線全線電化の後、寝台特急の快適性が受けブルートレインブームを生み、電車特急「こだま」が誕生し、文字のみによる愛称表示が広がっていった。その後、国鉄のサービス向上やスピードアップに複雑な運用などの影響で廃止になってしまった。
一方、電車特急を中心にトレインマークを設定することで国鉄のイメージアップを図っていた。今では懐かしく感じられる。当時の常磐線経由の寝台特急(ブルートレイン)「ゆうづる」(上野~青森)が思いうかぶ。
(ヤマニ書房本店勤務)

※紹介する人:高橋 宏行さん

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