10月21日ニュース
草野(昌平高)、DeNA育成5位指名 151㌔本格派右腕を高評価
プロ野球の新人選手選択会議(ドラフト会議)が20日、東京都内のホテルで開かれた。いわき市関係では、西濃運輸の船迫大雅投手(26)=東日本国際大出身=が、巨人から5位で指名を受けた。また東日本国際大附属昌平高の草野陽斗投手(18)=3年=が、横浜DeNAの育成5位に選ばれ、それぞれの球団が交渉権を獲得した。東日本国際大(出身者含む)からのドラフト指名は3人目。東日本国際大附属昌平高からは初。
「第5巡選択希望選手、横浜DeNA、草野陽斗」。ドラフト会議が育成枠に移行し、終わりが近づいてきた午後7時57分、東日本国際大附属昌平高の草野陽斗投手の名前が読み上げられると、指名の瞬間を見届ける同校剣道場は歓喜に包まれた。草野もその瞬間、感極まって顔を伏せながら涙を流した。
創部から22年。東日大昌平高野球部から、初のプロ野球選手が生まれる。草野は「ほっとした気持ちでいっぱい。絶対に支配下選手になれるよう頑張る」と意気込む。
プロの厳しさを知る伊藤博康監督も「野球に対する姿勢を貫き、周りへの感謝の気持ちを持っていれば、必ずプロでも活躍できると思っている」とエールを送る。
そして誰よりも草野を温かく見守ってきた母・由紀子さん(51)は、「夢であったプロになれてほっとしているが、ここがスタートライン。厳しい中でももっともっと頑張ってほしい」と目を細めていた。
社会人4年目で夢現実に
西濃運輸の船迫大雅投手は、巨人から5位指名を受け、東日本国際大ではかなわなかったプロ入りの夢を、社会人4年目で現実のものとした。岐阜県大垣市の同社で記者会見を行った船迫は、「率直に素直にうれしい。即戦力としてチームに貢献したい」と意気込みを示した。
宮城県蔵王町出身。聖光学院高(伊達市)では主戦として活躍し、3年夏は甲子園8強進出に貢献した。東日本国際大でも大黒柱を務め、横手投げの右腕として巧みな投球を披露。2度のリーグMVPと通算34勝を引っ提げて、プロ志望届を提出したが、仲間である粟津凱士投手の西武4位指名を横目に、指名漏れの悔しさを味わった。
昨年もドラフト候補に名前を挙げられたが、指名を見送られたため、船迫は巨人の5位指名を「こんなに早く(指名が)来るとは思わなかった」と謙そんする。今季は4年ぶりにBクラスに沈んだ巨人を、再び浮上させる即戦力として大いに期待される。
いわき総合、好間高校統合へ
県教委が今年1月に策定し、全日制の8校を4校に統合・再編することを盛り込んだ県教委の県立高校改革・後期実施計画(令和6~10年度)を受け、令和7年度の統合を予定しているいわき総合、好間両高校は現在、学校関係者、地元有識者などを交えた改革懇談会を催し、統合のメリットや課題について協議を重ねている。県は少子化などを背景とした改革の必要性などを説明し、統合後は「キャリア指導推進校」として生徒の進路希望や学習ニーズに対応する教育を充実させ、社会に貢献できる人材を育てていく方向性を示している。
懇談会で子どもたちからも意見を聞くべきとの声が上がったことを受け、「統合を考える中高交流会」が14日、いわき総合高で行われた。
両校の生徒に加え、近隣の内郷一、二、三、好間各中学校の生徒15人が参加し、それぞれが思い描く〝理想の統合校〟について意見を交わした。
生徒たちは4班に分かれ、授業内容や校則、部活、設備、校内の雰囲気などについて話し合い、「生徒と先生の仲が良い学校」「充実した休み時間が過ごせる学校」「学校行事が盛んで、先輩後輩関係なく交流できるいじめのない学校」「楽しく自由にやりたいことができる学校」など、様々な理想像を提案した。