ふるさと新聞アワード いわき民報社に「ひと部門」最優秀賞と優秀賞
メディア業界の専門紙「文化通信社」(東京都千代田区、山口健代表取締役)主催の第2回「ふるさと新聞アワード」の表彰式が25日、東京都台東区の東天紅上野本店で開かれた。Google News Initiative、PR TIMES協賛。
同アワードは、文化通信社が創業75周年を迎えたことを記念し、昨年から設けられた。地元に根差しながら社会、経済、文化などを日々伝える中で、独自の視点で掘り下げた優れた記事を表彰し、その努力に光を当て地域紙の存在を広く発信することを目的にしている。
いわき民報社は、昨年3月に連載した「シリーズ震災10年-未来へのメッセージ」が第1回同アワード「ひと部門」最優秀賞を受賞。続く今回は、詩人草野心平の晩年を知る手がかりとなる貴重な遺作の一部を掲載した「『最後の詩』など直筆を紙面公開」(4月16日付)が、ひと部門最優秀賞、かつて石炭産業で隆盛を極めた時代、男性社会人と互角に活躍した女性たちを紹介した「常磐炭礦に女子野球チームの活躍」(6月3日付)が同部門優秀賞を受賞した。
最優秀賞について、外部審査員の跡見学園女子大兼任講師、温泉エッセイストの山崎まゆみさんは「草野さんの残した言葉の解釈を踏まえ、晩年の複雑な心境と事情を明らかにする。その報道姿勢に地方新聞は、その土地が生んだ詩人の肖像を伝え続ける意義があるのだとあらためて感じた」と評した。
式典には約30人が出席。山口社長が「地域の文化を支える人たちをもっと知ってもらいと思い、このアワードを設立した。今後も地域紙に光を当てていきたい」と主催者あいさつしたあと、文化通信社の星野渉取締役社長執行役員が、受賞した各新聞社代表に表彰状を手渡した。いわき民報社は、鈴木淳代表取締役社長が受け取った。