和楽器バンドの尺八奏者・神永大輔さん 勿来市民会館で凱旋公演
植田町出身の尺八奏者で、邦楽を交えたロックバンド「和楽器バンド」の神永大輔さんによる「おでかけアリオス☆ワンコインコンサート」が2日、錦町の勿来市民会館で開かれた。コンサートは、ケルト・アイルランド音楽奏者の中村大史さんとのデュオで行われ、いわき芸術文化交流館「アリオス」が改修による休館中のため、勿来市民会館での〝凱旋公演〟が実現した。
いわきアリオスでは、芸術家を学校や地域に派遣する「おでかけアリオス」を展開しており、勿来市民会館でのワンコンサートは特別版として企画され、札止めとなる400人が訪れた。
神永さんは千葉大のサークル活動で尺八で出会い、平成24年に和風ユニット「華風月」を結成。同26年に詩吟、和楽器と洋楽器を融合させたロックバンド「和楽器バンド」として、メジャーデビューを果たした。
和楽器バンドでは、日本レコード大賞のアルバム賞を受賞し、さいたまスーパーアリーナ(埼玉県さいたま市)の2日間公演を成功させたほか、自らも後進の育成にも努めている。
ワンコインコンサートでは、ケルト・アイルランド音楽を得意とし、ギターやブズーキ、アコーディオンなどを用いる中村大史さんとの共演として、和と洋のコラボレーションが披露された。
地元にまつわるトークを交えながら、神永さんはオリジナル曲の「Triskele」や、「ある朝、京都にて」など計9曲を演奏し、さまざまな表情を見せる尺八の魅力が存分に伝えられ、会場からは盛んに拍手が送られていた。
3日には、小川町の小川地域活性化センターでもワンコインコンサートが開催され、同じく地域住民に神永さんの演奏が届けられた。