マルトの唐揚げが金賞 又兵衛の酒かすなど県産食材使い 冷めてもおいしい
全国のおいしい唐揚げを決める「第14回からあげグランプリ」(日本唐揚協会主催)で、いわき市や茨城県でスーパーマーケットを展開する「マルト」(本社・勿来町窪田、安島浩代表取締役社長)の「福の恵み ごでっちり唐揚げ」が金賞に輝いた。授賞式が12日、東京都目黒区のホテル雅叙園東京で開かれ、13日には平字尼子町のSC平尼子店で受賞報告会が行われた。
ごでっちりは、いわき地方の方言で「いっぱい」「たくさん」を指し、地元の魅力が詰まった唐揚げを実現した。
食材にはオール福島県産にこだわり、浜通りからは四家酒造店(内郷高坂町)の地酒・又兵衛の酒かす、中通りからは農産物の加工・販売の岡崎(伊達市)の桃のピューレ、会津からは会津ガーリック(河沼郡柳津町)のニンニクが使われた。
製造は、マルトの餃子などを手がける磐城飯店(小名浜字林ノ上)が担当し、衣にはカリカリ感を出すため、刻んだ鶏皮をまぶした。鶏肉は国産のムネを採用し、独自の製法で冷めても柔らかくなるよう仕上げた。昨年9月から全店で販売している。価格は100g214円(税込み)。
受賞報告会では、見城良二・商品本部専務取締役本部長が「創業以来、地産地消にこだわっており、今後もチームになって商品開発を続け、惣菜を通じて地域に貢献していきたい」と述べた。
協力企業のうち、磐城飯店の丹孝介代表取締役社長は「30年にわたってマルトの製造に携わる中で、これまでの取り組みが評価された結果だと思う。今回の唐揚げでは、味付けや食感に苦労した部分もあったが、これからもおいしい商品を提供したい」と語った。
四家酒造店の四家久央代表社員も「日ごろ皆さんが食べる唐揚げが、こうした評価をいただけてうれしい。引き続き地元に密着して頑張ってほしい」と話した。同社とマルトはこのほか、又兵衛の酒かすで干したシマホッケを、おにぎりの具として使用して人気を博している。