市民劇団「いわき青春座」 7年ぶりにアリオスで復活公演
かつて日本一に輝いた小名浜(現小名浜海星)高の演劇部OBなどで結成する市民劇団「いわき青春座」(団長・出雲三和さん)で、7年ぶりとなる復活公演第1弾「小野小町物語」が22、23の2日間にわたり、いわき芸術文化交流館「アリオス」で開かれた。
旧小名浜、湯本高の両校を日本一に導いた高校演劇界のレジェンド児玉洋次さん(ペンネーム・石原哲也)(81)=中央台=さんが采配を振るうステージで、2日間とも劇場はファンで満席に。観客が鋭い風刺を効かせた笑いあり、涙ありの人情劇に酔いしれた。
同劇団は児玉さんが指導し、2002年に「チェンジ・ザ・ワールド」で日本一に輝いた小名浜高の100周年記念事業として、2007年に結成された。東日本大震災をきっかけに活動を休止し、コロナ禍を経て、いわき小劇場など市内の演劇愛好家に支えられて公演が実現した。
今回の脚本「小野小町物語」の原作は、「児玉作品を見て育った」という現役の高校教員・大竹真一(ペンネーム・ぼぶ★れのん)さん。すでに引退宣言をしていた児玉さんが、大竹さんの書いた高校演劇の脚本に感銘を受けて、「もう一度作品を作りたい」と復活を決意。小野小町と深草の少将の恋愛物語を大幅に加筆修正し、現代への風刺を効かせた群像劇に仕上げた。