常磐興産5年ぶり黒字 ハワイアンズ回復基調で「先行き見え始めてきた」
レジャー施設・スパリゾートハワイアンズの運営などを手がける「常磐興産」(本社・常磐藤原町、西沢順一代表取締役社長)は15日、2023年3月期決算を発表し、5年ぶりに黒字を達成したと発表した。
売上高が134億3400万円(前期比21・2%増)、経常利益が6億8300万円(前期は23億1200万円の経常損益)、純利益が6億4500万円(前期は27億1100万円の純損益)の増収増益となった。年間配当は無配を継続する。
新型コロナウイルスの感染拡大で、観光事業のハワイアンズは大きな影響を受けていたが、昨年度は大型連休や夏休みに行動制限が無く、全国旅行支援「福島県『来て。』割」の効果や、各種イベントの実施で上向きを見せたという。ハワイアンズの日帰り客は74万7千人、宿泊客は31万2千人で、コロナ禍前の68・8%、76・7%まで回復している。
同社は同日夕方、常磐藤原町のホテルハワイアンズで記者会見を行い、下山田敏博常務取締役は「コロナも落ち着き、先行きが見え始めている。ハワイアンズが皆さまに楽しんでもらえる施設であるよう、これからも強い意志で取り組んでいきたい」と語った。
また同日には、2カ年の経営方針として、「経営計画2023」を策定した。▽新しい体験価値の提供によるお客さま満足の向上▽コストコントロールの強化による収益体質の改善▽地域貢献、SDGs(持続可能な開発目標)への取り組み強化――を柱に、財務基盤の強化と企業価値の向上を進めていく。