いわきFC 熊本戦 後半投入の永井駆ける 後輩たちの声援で気持ち新たに
■明治安田生命J2リーグ第19節 いわきFC0―4ロアッソ熊本(3日、いわきグリーン)
▽得点【熊】粟飯原(前16)大西(前22)大本(後13)平川(後18)
「永井選手はみんなの憧れです。きょうは点を取ってほしい」。VAMOS福島スポーツクラブ(白河市)の樋浦柚希さん(12)は、試合前にはにかみながらも、MF永井颯太(23)に力強くエールを送った。
栃木県那須町出身の永井は、小学6年から中学3年まで越境して、同クラブのサッカーチームに所属し、ドリブルに磨きをかけたという。今節は後輩たちがツアーを組んで応援に駆け付けた。
2点差の後半に投入され、左サイドハーフを担った永井。ひときわ大きい声援が届けられる中、ゴールに迫りながら、献身的に守備にも回った。
しかし、さらに2点を献上してしまい、「子どもたちには勝って喜んでほしかった」と、永井は試合後の取材に悔しさをにじませた。「0―2で負けていたので、自分が得点を決めて、ヒーローになりたかった」。敵陣に切り込むも、あと一歩およばなかった。
出場停止や左足のけがもあり、ピッチに立つのは、5月17日のホーム・大宮アルディージャ(埼玉)戦以来。村主博正監督(46)からは、厳しい局面を変えられるよう、「仕掛けろ」と送り出された。
熊本の選手がマンツーマン気味であることを念頭に、うまくはがすことができたと振り返る。ただ得点にはつながらず、「そこはセンスが足りていないだけ。得点に絡んで、チームを勝たせられる選手にならないといけない」と話す。
惜しくも子どもたちの前で結果は残せなかったが、「みんなには自分自身のプレーを見つけてほしい」と呼びかける。苦しいチーム事情だが、気持ちを新たにしていた。