平で「ほこみち」構想 いわき駅前大通りに新たな空間を 高校生ら意見交換
平中心市街地のいわき駅前大通り(国道399号)では、道路占有許可が柔軟になる「歩行者利便増進道路(ほこみち)」の構想が持ち上がっている。ほこみちは、歩道を使ったまちづくりやにぎわい創出を後押しする国の制度で、歩道にオープンカフェやテラス席などを自由に設置できるほか、空間を利用したイベントの開催も可能となる。地元の平三町目商店会では、幅広く意見を募るワークショップを展開しており、次なる地域活性化を模索している。
国はほこみちを通じ、民間の創意工夫による道路の魅力的な活用を目指しており、これまでの制度では難しかった道路での営業活動も容易になる。道路管理者が場所を指定し、公募で認められると、最大で20年にわたって使用できる。今年3月末時点で全国109路線に設けられており、東北地方では岩手県盛岡市や宮城県仙台市など計5路線あるが、福島県にはまだない。
平三町目商店会では先進事例を参考に、行政とも連携しながら、ほこみちの実現を探っている。初のワークショップが15日、平字三町目の「ゲストハウス&ラウンジFARO(ファロ)」で開かれ、若者の意見を聞こうと、高校生・高専生を対象に開催された。
ワークショップは「路上でなにしたい?」と銘打ち、ファロを経営する北林由布子さん(52)が進行役を務め、いわき駅前の周辺の地図を見ながら、7人が自由闊達に意見を交わした。
参加者からは「ストリートピアノを置いて、誰もが気軽に弾けるようにしたい」や「道路に自由に絵を描きたい」、かつて放送されたバラエティー番組の人気企画を模して、「ペデストリアンデッキから通りに向かい、『未成年の主張』がやりたい」など、バラエティーに富んだ内容が次々と出された。さらに「いわき駅前大通りで、巨大な流しそうめんがしたい」といった壮大な計画も寄せられ、ワークショップは大いに盛り上がった。
今後もワークショップの機会を予定し、20日にはファロで「大人編」を実施する。時間は午後7時~9時。参加費は1千円。詳しくは<こちら>を参照すればよい。