いわき市医療センターの環境向上へ 手術支援ロボット・ダヴィンチ運用開始
市は1日、内郷御厩町の市医療センターで、本年度から導入された手術支援ロボット「da Vinci(ダヴィンチ)」の運用が始まったと発表した。同日までに外科で3症例の手術が実施されており、いずれも術後の経過は順調という。
ダヴィンチは、患者の身体的負担が少ない内視鏡の手術の特徴を生かしつつ、ロボットの機能によって、人間の手では難しい角度からも手術が可能になる。米国インテュイティブサージカル社製の最新鋭機で、医師が手術台から離れた操作ボックスの中で、モニター画面に映し出された3次元(3D)立体画像を見ながら、両手・両足を使って、ロボットアームを遠隔で動かしていく。
同センターによると、1例目は7月24日に行われ、直腸に関する切除・切断手術に用いられた。今後は肺や前立腺といった分野の手術でも使われるという。操作に当たっては、医師・看護師が定めれたトレーニングを修了する必要がある。同センターには4月に免許を持つ医師が着任し、今後も拡充を図っていく計画を立てている。
症例を重ねることで、いわき市の中核病院として、医療環境の向上が期待されるほか、研修医の確保や新たな医師の招へいにもつながるという。