9月豪雨 いわき市は激甚災害外れる 内田市長「被害の算定進め要望継続」
9月の台風13号に関連した記録的大雨に伴い、広い範囲で被災したいわき市に関して、現時点で激甚災害の指定から外れる見通しとなった。政府は13日、9月の台風12、13号による被害を受け、茨城県日立市や千葉県の4市町について、「局地激甚災害(局激)」の対象に指定する見込みを示した。
いわき市が外れた理由を巡って、松村祥史防災担当相は「自治体による被害状況調査で、現時点では激甚災害の指定基準に達する報告は受けていない」と説明した。その上で「地域の追加が必要となれば、適切に対応していく」と述べた。
激甚災害に指定されると、復旧事業の国庫補助率が引き上げられ、早期復旧が後押しされる。松村氏は9月20日、いわき市の被災状況を視察し、政府一丸となって支援する考えを明かしていた。
内田市長は「市としては11日に県に対し、市議会と連名で、激甚災害の早期指定を国へ強く求めるよう要望した。現在、被害規模の算定を進めており、指定に向けた要望を継続していく」とコメントしている。
市による災害報告書によると、13日に公表された最新の被害総額は、47億9088万4千円となっている。住家被害として、り災棟数は1463棟(全壊3棟、大規模半壊46棟、中規模半壊173棟、半壊545件、一部損壊696棟)。