パレスチナの実情知る機会に いわきからも平和への祈り捧げられる
イスラエル軍の地上侵攻を受け、多くの犠牲者が出ているパレスチナ自治区ガザ地区の実情を知ってもらおうと、常磐湯本町で10日、ドキュメンタリー映画の上映会とキャンドルナイトが行われ、平和への祈りが捧げられた。
いわき市出身でパレスチナ問題に取り組む東京在住の会社員根本美樹さん(43)と、ニュージーランド出身で市内在住の翻訳家シルヴィア・ギャラハーさん(29)が企画。湯本駅前ミニシアター「Kuramoto(クラモト)」で、ガザ地区で生活する人々の日常を記録した2作品を上映し、数十人が鑑賞した。経費以外の収益はパレスチナ支援のため寄付する。
夕刻には湯本駅前緑地「AKIち」で犠牲者の追悼と、自由・解放を願い「FREE GAZA」の文字を光で灯し、参加者が1分間の黙とうをした。根本さんは「国際社会が声を上げないと解決できない問題だ。都市部だけでなく、地方からも1人ひとりができることをしながらつながりを広めていきたい」とあいさつした。
参加者からは「世界平和が訪れるようできることをしていきたい」などの声が上がった。
今回のイベントに共感し、パレスチナのホットミルク「サハレップ」を作って、参加者に無償提供した、ことり菓子店の長岡裕子店主は「パレスチナでは信じられないようなことが起こっている。映画の中で戦争が起きてもお菓子を作り続けたいと話す人がいたが、もし日本で有事が起きた際は私もそうありたい」と話した。