四倉で無農薬農業取り組む 市民団体「愛ファーム」サツマイモ収穫
「より良い地球環境や支え合いの社会を後世に引き継ぎたい」との願いを抱き、無農薬の農業に取り組んでいる市民団体「愛ファーム(高木裕輝代表)」は、運営する四倉町狐塚地内の畑でこのほど、サツマイモを収穫した。
作業には招待を受けた、社会福祉法人さくらんぼ会が運営する好間保育所(好間町上好間)の園児たちが参加し、泥だらけになりながら収穫を楽しんだ。同団体では思いを共有できる〝仲間〟の参加を呼び掛けている。
「愛ファーム」は2年前から、自然栽培を続けてきた地元の農家が所有する約3千平方mの耕作放棄地を無償で借り受けて開墾し、畑作りに励んできた。高木裕輝さん(49)は先祖代々、好間町で農家を営んできたが、農業は未経験。経験者から手ほどきを受け、無農薬の野菜づくりに励んでいる。
SNS(交流サイト)に「今後の食料危機は深刻だが、多くの農地が当然のようにつぶされ、農薬や添加物ばかりの食事に偏り、人のあたたかい感覚が大きく阻害されている」「たくさんの子がワイワイ走り回り、五感を研ぎ澄まして汚れなく成長できる未来を信じて活動したい」などと投稿。市内外の約30人がその思いに共感し、高木さんと一緒に農業活動を繰り広げているという。
園児たちを招待したサツマイモ掘りは、食育への関心を含め、子どもたちに無農薬野菜のおいしさなどを知ってもらうために実施。同日は30人ほどが訪れてイモ掘りに挑戦し、高木さんによると、子どもたちは「これ、すごい」「こんなにいっぱいある」などと興奮し、とれたてのサツマイモを持ち満足げな表情を浮かべていた。