いわきFC 初日の練習から強度高めに スローガンは「UNLEASH」
サッカー・J2いわきFCは9日、常磐上湯長谷町のいわきFCフィールドで、今シーズン最初の全体練習を行った。トップチームの選手29人が一堂に会して、走り込みや選手間でボールを使ったトレーニングを繰り広げ、初日から強度の高い練習を展開した。
練習後に、昨季は主将を務めたMF山下優人(27)は「若い選手が多く入ったので、自分も負けないよう頑張りたい」と述べ、まずは昨シーズンを上回る5ゴール・5アシストを目標にすると宣言した。その上で「チーム一丸で勝利を積み上げ、J1昇格プレーオフを目指す」と力強く語った。
新たな選手のうち、J1セレッソ大阪から育成型期限付き移籍で加入したMF大迫塁(19)は「プレシーズンはしっかりと体作りをしたい。ここで妥協していては、いわきに来た意味はない」ときっぱり。年代別代表を経験し、将来の夢は海外でのプレーと日本代表でのワールドカップ(W杯)優勝と話す。「この1年間チームのために戦い、いわき市を盛り上げていきたい」と意気込んだ。
初練習に合わせ、今季のスローガンも発表され、運営会社・いわきスポーツクラブの大倉智代表取締役が「UNLEASH(アンリーシュ)―本能を解き放つ」と明らかにした。「解放する」と訳されるアンリーシュを掲げた意味として、選手一人ひとりが原点に立ち返り、「サッカーが好き」「もっとうまくなりたい」という気持ちを押し出す思いが込められている。
大倉社長は「結果的に若い選手が多いが、自分たちは育成クラブではない。フットボールが好きな集団として、いわき市・浜通りに熱狂空間を作っていく」と強調した。
同席した田村雄三監督は今季の目標として、J1昇格プレーオフ圏内(20チーム中6位以内)と明言。「具体的には65得点・45失点の得失点差20を設定する。昨季は攻撃を受ける回数も多かったので、その点を改善しつつ、日々の努力で一つひとつ勝利していきたい」と述べた。