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勿来町の強盗殺人事件 近隣住民は容疑者逮捕に安ど

 昨年2月にいわき市勿来町で発生した強盗殺人事件は、11カ月におよぶ捜査で、10日に別の事件で服役していた男が逮捕される結果となった。
 殺害されたのは、同町窪田町通一丁目の無職小松ヤス子さん=当時(85)。いわき南署の捜査本部は、福島刑務所に服役中の無職木村進容疑者(52)を、強盗殺人の疑いで逮捕した。
 捜査本部では、木村容疑者の関与が浮上した中で、強盗殺人の法定刑が死刑か無期懲役しかない点を踏まえ、慎重な調べを重ねてきたという。小松さんは頭部を鈍器で執ように殴打されており、捜査関係者は「強い殺意を持っての犯行」と指摘していた。
 現場近くの住民は、容疑者逮捕の一報に安ど感をにじませた。80代男性は「正直ほっとしている。事件からしばらくは、特に夜は不安だった。この辺りは一人暮らしの高齢者も多いので、防犯カメラを設置するなど、安全なまちのあり方を考えていく必要がある」と話していた。
 小松さんは10年ほど前まで、いまの自宅の目の前で手芸店を営んでおり、かつては編み物教室の講師も務めていた。近所の人は「とても優しく、恨みを買うような人ではない」と口をそろえる。
 一方で木村容疑者は以前、同市錦町に住んでいた情報を捜査本部も把握しており、この間に小松さんと面識を持ち、資産家であると知った可能性がある。
 木村容疑者は事件当時、茨城県日立市大みか町のマンションに住んでいた。複数の住民の話によると、木村容疑者と接点はなかったが、昨年春ごろに室内の捜索が実施されたという。捜査本部では早い段階から、木村容疑者の関与を疑っていたとされる。

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