小名浜諏訪神社 「どんど祭」で1年の無災害や平穏無事願う
正月飾りやお札、福ダルマなどの縁起物を焚(た)き上げて無災害と参拝者の無病息災、平穏無事などを願う、小名浜鎮守諏訪神社(小名川祐輝宮司)の三大例大祭のひとつ「清祓(きよはらい)神事どんど祭」が12日夜、小名浜諏訪町の同神社で執り行われた。
江戸時代の旧・小名浜四カ村、米野、中島、中町、西町の各村当時から続く無火災と災害除(よ)けを祈願する伝統的な祭礼で、神社総代や崇敬者が受け継いでいる。今年は祭主を務めた小名川宮司をはじめ、神職と、雅楽を演奏する楽人(がくじん)合わせて8人が神事に臨み、氏子や神社周辺の区長、市消防団第2支団の団員が玉ぐしをささげた。
引き続き古来からのしきたりに基づき、「火鑚(ひきり)の儀」で清めた忌火(いみび)を小名川宮司が陰燈に納めて本殿から、4本の忌竹(いみだけ)を立て、しめ縄で囲んだ境内の斎場へ。忌火は参拝者が持ち寄った正月飾りやお札、ダルマなどの縁起物に静かに移された。
厳しい寒さの中、境内には多くの参拝者が訪れ、本殿の屋根ほどの高さまで燃え盛る火柱を見つめ、静かに手をわせるなどして今年1年の平穏無事を願っていた。