電子マネー購入怪しい…県警の対策シートで詐欺防ぐ 平のヤマダデンキ
県警の「なりすまし詐欺対策シート」を活用し、電子マネーを利用した詐欺被害を未然に防いだとして、いわき中央署(馬場孝二署長)は30日、平上荒川の家電量販店「ヤマダデンキテックランドいわき平店」の木下誠副店長(45)、アルバイト従業員の渡辺美江子さん(47)に署長感謝状を贈った。
対策シートはなりすまし詐欺の手口が記載され、県警は昨年9月、新たな取り組みとして、県内のコンビニエンスストアに配布していた。しかしコンビニでの未然防止が増えた結果、犯人が家電量販店を架空請求の「誘導先(購入先)」に指定するケースが増加したため、同年12月から家電量販店にも配っている。
同署などによると、今回の事案が発生したのは、12日午後6時半ごろ。60代の女性が50万円の電子マネーを購入しようと、レジにプリペイドカードを持参したが、その落ち着かないそぶりを木下副店長と渡辺さんが不審に思った。そこで対策シートを用いて購入理由を聞いたところ、答えなかったために警察への相談を促しながら、女性を根気強く説得し、購入を思いとどまらせたという。
贈呈式は同店で行われ、馬場署長が2人に感謝状などを手渡した。木下副店長は「高齢者にとって詐欺かどうか、判断する情報が少ないように思う。こういう犯罪を少しでも減らしていけるよう努めていきたい」とし、渡辺さんは「あまりにも高額な金額であれば、率先して声をかけ、詐欺を防いでいきたい」と、今後も被害防止に努めることを誓っていた。