アクアマリンふくしま 解説員によるイベント充実「海に足運ぶきっかけに」
ふくしま海洋科学館「アクアマリンふくしま」で、展示水槽の裏側案内や生き物たちの解説を受けたり、ものづくりを楽しめる参加・体験コーナーが人気を集めている。
昨年3月、解説員が10年ぶりに活動を再開し、トークやツアーをはじめとした各種イベントが充実。新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが昨年5月、5類に引き下げられたことを受け、復活したイベントもあり、生き物や水族館の魅力をより深く知りたい家族連れなどの来館者を喜ばせている。
アクアマリンふくしまの友好提携館「パラオ国際サンゴ礁センター」にちなみ、パラオの海を再現した水槽(展示エリア)を昨年5月、リニューアルした「ふくしまの磯」。幼魚などの隠れ家になっている磯場を再現し、普段は姿を見せない魚介類をえさでおびき寄せる観察会には、多くの子どもたちが参加している。
同館によると、南北に約160kmある福島県の海岸線は外洋に面し、単調な地形が多い。そのため波の影響を受けにくい磯には多くの生き物たちが集まっているという。水槽には温暖化の影響で近年、水揚げが急増しているイセエビや、黒潮に運ばれてくる死滅回遊魚など、季節ごとの生き物を飼育員が近くの海から採集している。
「どんなところにどんな色や形をした生き物がいるか注目してください」。3日午前に行われた観察会「ふくしまの磯の生き物観察(ごんべえズラボ)」で、〝ごんべえズ〟の愛称で親しまれている解説員が参加者に呼び掛けた。
子どもたちは、小さな竿から垂れ下がる糸の先に、えさとなるナンキョクオキアミを付けて水槽に投入。メジナやカニなどがえさを食べる様子に興味津々の様子だった。
観察会は土、日曜日と祝日を中心に月、金曜日も開催。定員は毎回8人で料金は300円。参加者には「磯観察 秘伝の書」と「ふくしまの磯いきものずかん」を贈る。飼育員は「観察会を通じて、実際に子どもたちと海に足を運びきっかけになればうれしい」とPRしている。
詳しくは同館のホームページ<こちら>へ。