昨年6月・内郷の殺人事件 初公判で被告側「殺意なかった」正当防衛主張
いわき市内郷高坂町で昨年6月、元同僚の知人男性の首を絞めた上、顔などをコンクリートブロック片で殴打し、死亡させたとして、殺人の罪に問われた同町大平、無職の男(40)の裁判員裁判初公判が29日、地裁郡山支部(小野寺健太裁判長)で開かれた。
罪状認否で男は殺意を否認し、弁護側は正当防衛として、無罪を主張した。
起訴状によると、男は昨年6月20日午後9時5分ごろ~20分ごろの間、同町の駐車場で、同市泉町の会社員男性=当時(41)=の首を腕で絞め、殺意を持って顔などをコンクリートブロック片で複数回殴り、殺害したとされる。男は傷害致死容疑で逮捕されたが、殺人罪で起訴された。
冒頭陳述で検察側は、男はギャンブルやネットワークビジネスで借金を重ね、男性からも金銭を借りていたことを明かした。その中で男性は、男に対して自分の車の売却先を紹介するよう告げており、犯行当日は「会わせる」とうそを付いてトラブルになったという。
弁護側は自分より大柄の男性ともみ合いとなり、身を守るためにコンクリート片で殴ったと述べた。判決は3月8日午後3時から言い渡される。
(本紙では実名報道しています。資料写真:福島地裁郡山支部)