新日鉄釜石ラグビー部の日本選手権V7から30年。有力選手の引退や〝鉄冷え〟で低迷を続け、クラブチームの釜石シーウェイブスとして生まれ変わったのが13年前だった▼国内最高峰トップリーグ(TL)昇格を目指して東北の港町で地道なチームづくりを続けていたところを襲った大震災。しかし選手たちは多くのサポーターに支えられ、苦境を力にかえて今シーズン、TL入りのチャンスをつかんだ▼そのチームに今季東海大から加入した新人が小野航大選手だ。磐城高では主将として母校を10年ぶりの花園へ導いた。釜石でも主にWTBとして、167㌢の体を張って何度も勝利につながるトライを決めてきた▼次の関門は1月12日から4チームで争うトップチャレンジ1。ここで1位になればTL入りが決定。2位以下でも入れ替え戦で勝てば昇格が決まる。あまり知られていないが、2019年にはW杯が日本で開かれる。小さくても光り輝く希望の星に注目だ。