先日、あるテレビ局の報道番組で、首都圏近郊のある高校を紹介するコーナーがあった。創立20年を迎えたばかりの高校だが、難関大学に多数合格者を出すまでの進学校に成長し、その躍進を探る内容だった▼最適な環境、優秀な教師陣は当たり前だが、「自調自考」という校是にその答えがあった。自分で調べて自分で考える。当たり前のことではあるが、納得するまで徹底的に調べ上げて、苦労して答えを導き出せば、決して忘れる事はないという▼似たような言葉に「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」と言うものがある。ここまで来ると、「聞く」より「調べる」方が上と言うことになり、この言葉の意味も薄れてしまうが、疑問をそのままにしないという点では一致するのだ▼疑問は、学業だけとは限らない。生きている以上、身の回りにいくらでもある。その都度、「自調自考」のごとく知識を深めていく事、ある意味、一生勉強していく姿勢が大事な事かもしれない。