先日、テレビの衛星放送で「キリング・ゲーム」と言う映画を見た。その名が示す通り、苦手なバイオレンス物かと思われたが、デ・ニーロ、トラボルタのキャストに惹かれ見ることにした▼戦争の残虐さ、悲惨さのトラウマにとらわれながら、1人山にこもって生活をしている退役米兵に、1人の青年が、元セルビア軍兵士だということを隠して訪ねてくる。理不尽な理由で恨みを持つその青年の復讐劇の始まりだった。山中での凄惨な戦いが続く、まさに「キリング・ゲーム」だ▼ほとんどのシーンが山中でのバトル。登場人物もほとんど2人のみで、殺すか、殺されるかの極限状態を描いた映画だが、怒りに任せて息の根を止めるのではなく、無益な争いはやめにしようというメッセージが伝わってくる秀逸な反戦映画だった▼今、国内では安保法案問題で紛糾している。沖縄の基地問題も含め、国民の総意は、戦争反対。巻き込まれる恐れのある事も未然に防ぎたいというのが国民の本音だ。