先週は、宇宙飛行士油井亀美也さんの「地球がすごくきれいで、言葉がないくらい」という言葉に感動した。宇宙から地球を見ての感想だ▼地球上では日々、さまざまな動きがあり、決してきれいなことばかりではない。また温暖化など、地球全体の環境を左右する問題も抱えている。それでも「地球はきれい」。その美しさは、海や大地、人、動植物すべてが生み出すものであろうが、ことのほか人間の役割は大きいに違いない。その中の小さな1人として、うれしさを感じた▼『橋のない川』などを著した小説家住井すゑ(1902~1997年)が残した言葉に「人はどこにいようとそこは等しく地球の一角」というのがある。われわれがいるのはどこであれ、そこは地球の一部分で、すべての出来事もその視点でとらえられるというものだ▼地球の先につながる宇宙を示唆し、地球人としての生き方を考えさせられた言葉だった。油井さんの言葉に誘われ、ふと思い出した。