平の居酒屋で、東京の大学で教べんを執る知人の先生と一緒になった。お互いの近況報告の後、先生が急に真顔で「今の学生は就職できずかわいそうだ」と言う▼話を聞くと、入社試験を受けさせてくれるのはいい方で、採用枠がないので会社訪問されても困ると門前払いの企業も少なくないと。「学生も決してえり好みしているわけではない。希望職種を変更しながら探しているが、この不況では…」と先生も困惑気味▼この時期、大学生は夏休み。普通なら学生生活最後の夏を謳歌しているはずが、就職が決まらず心の中は不安でいっぱい。卒業後の生活はどうなるのかと、焦燥感だけが募る日々を送っているのかと思うと、気の毒になる▼先の参院選では与野党こぞって景気回復を挙げていたが、今のところ公約倒れ。とにかく一刻でも早く若者が安心して働ける雇用創出をお願いしたい。それには地方分権を進め、地域経済の活性化が何よりも大事になってくる。