10月はスポーツの秋とも呼ばれ、郊外での運動や外遊びには絶好の季節を迎える▼しかし、いつのころからか、外で遊ぶ子どもたちの元気な声が聞かれなくなった。自分の子ども時代を考えると、遊びはいつも外だった。虫捕りや川でのザリガニ捕り、広場では野球と、日が暮れるまで遊んだものだ▼ところが今の子どもたちの遊びといえば、テレビゲームといった室内での遊びに変わってきている。外遊びの楽しさを知る世代にとっては、何とも寂しい限り▼その一方で、子どもたちが巻き込まれる犯罪が後を絶たない今、単純に外でもっと遊べといえないのもこれまた残念だ。不審者から声を掛けられたなどはいいほうで、突然切りつけられたといった通り魔的事件を聞くと、わが子を外で遊ばせることにためらいを覚えるのも分かる。外での遊びを勧めるかたわら、子どもたちが安全、安心に過ごせるような社会、そして犯罪に強い街にしていかなければいけない。