日本中を震撼させた長野スキーバス事故から1週間が経過した。日に日に暴露されるずさんな運営実態に驚がくの毎日だが、そこに、学生時代を振り返る自分がいた▼その手のツアーに参加したこともあるし、アルバイトではあったが、添乗員としてかかわっていたからだ▼その当時も、旅行会社から委託されたバス会社のバスを使うというシステムで、普段はトラックの運転手をしている、いわゆるバイトの運転手を雇っていた。気性も運転も荒く、添乗していて何度も怖い思いをしたのを覚えている▼事故のたびに規制が厳しくなっているとはいえ、一連の報道を見ていると、運転手が複数になったこと以外は何ら変わらないように思える。客は、資格を持った業者だということで安心して参加する。しかし、支払った代金のどれくらいが安全対策に使われているかは分からない。安いものを見つけるのはいいが、命まで失っては元も子もない。抜本的な改革が必要だ。