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片隅抄

2017.03.18

「口に出しては、味ない、味ない」。時代劇『鬼平犯科帳』で主人公の火付盗賊改方長官・長谷川平蔵がその回の最後に吐くセリフだ▼〝味〟とは「おもむき。面白み」のこと。平蔵には〝長官のためなら命も惜しまぬ〟元盗賊の密偵がいる。しかしある事件で、密偵の1人・小房の粂八が恩義あるかつての仲間を平蔵に報告できず、板挟みに苦しむ▼事件解決後、すべてを打ち明けようとする粂八。しかし平蔵は粂八の心を推し量り、「もうよせ」とニヤリと笑ってこう言うのだった。こんな奥深い日本語があったことを『鬼平―』の「馴馬の三蔵」という回で知った▼わき役の演技さえ重要な意味を持つ。最近、ここまで手の込んだ時代劇を見ない。そのセリフが似合う鬼平役の中村吉右衛門さんのような役者も、職人のようなスタッフも少なくなったような気がする。ちなみに〝馴馬〟とは地名。快進撃の新横綱・稀勢の里のもう一つの出身地・茨城県龍ケ崎市にある。

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