8月に入って東京では、雨の降らなかった日がないという。いわきにおいてはどうなのか調べてみた。16日までに雨が記録されなかった日は、5日間。東京ほどではないが、異常気象と言ってもいいだろう▼夏特有の太平洋高気圧が偏西風の影響で上がってこないのが原因だという。震災後、7年ぶりに復興の象徴として再オープンした薄磯海水浴場もこの天気では開店休業状態。いまだに風評被害の残るなか、全国に復興をアピールする絶好のチャンスだっただけに残念だ▼海水浴にプールなど、子供たちの夏休みの計画も変更を余儀なくされ、悲鳴が聞こえてきそうだ。農作物への影響も懸念されるし、経済に与える影響も大きい。四季がはっきりしている日本では、夏は暑く、冬は寒くならなければ経済が回らないと言われる。季節物の流通が悪くなるからだ▼例年だと、この季節、帰省客でにぎわう街も心なしか元気がないように思える。「暑さ」が恋しい「夏」も珍しい。
片隅抄