本紙29年10月26日付1面、「平工業高、準Vの雄姿再び」の横見出しで、平工業高軟式野球部員をテーマにした映画製作始動の記事がある。関係者が市役所を訪れ、協力と理解を求めたものだった▼さらに「来秋公開に向け映画製作」とある。あれから1年、まさに現実になった。35年前、全国大会に出場した同部準優勝の戦いぶりを軸に当時の野球部員、マネジャーらが過去を回想、さらに現実社会での苦悩などが映像化された▼21日、平のいわきPITで一般公開が行われた。まず午前10時の回には1時間前から並ぶ人が出るなど、2回の上映に計400人が足を運んだ。約1時間のショートムービースタイルは、スクリーンに集中できるだけに最適といえるだろう▼震災はどうしても避けられないテーマだったが、被災うんぬんの押し付け感もない。まずは一度、観賞をお勧めする。27、28日に鎌山祭、11月3日には、いわき明星大IMUフェスで上映会が催される。
片隅抄