1995年1 月17日、神戸など阪神地区を中心に大地震に見舞われた。「阪神大震災」から25年、神戸の町は見事に復興を遂げた▼翌年、同日を「防災とボランティアの日」、15〜21日までの1週間を「防災とボランティア週間」と定め期間中、全国で防災のための啓発活動が展開される。そして、阪神大震災の記憶が薄れてきた2011年、あの忌まわしい東日本大震災が起きた。マグニチュード9・0、最大震度7の大揺れに、東北の太平洋沿岸部は壊滅的な被害を受けた▼電気、ガス、水道などのライフラインは失われ、道路は寸断し、数日間は途方に暮れた日々を過ごしたことは今でも忘れられない。福島では原発事故も重なり、今も近隣住民を苦しめている▼災害がないよう願い続ける中、起きたのが昨年の台風19号とその後の豪雨災害。いわき市をはじめ県内では33人が亡くなる大災害となった。犠牲者の冥福を祈るとともに、いま一度防災の意識を新たにしたい。
片隅抄