季節外れの雪に見舞われたきのう、新型コロナウイルスに感染、入院闘病中だったコメディアン志村けんさんが亡くなった。訃報はきょう午前に伝わり、なんとも重苦しい雰囲気に包まれている▼志村さんといえば、昭和40〜50年代の高視聴率番組「8時だョ!全員集合」を忘れることはできない。時の人気グループ、ザ・ドリフターズが演じるドタバタコントは当時の小学生らを夢中にさせたものだ▼縦横無尽を思わせたステージも、実は綿密な台本が練られ、アドリブは一切厳禁だったと聞く。その後、志村さん個人の冠番組を見ることはなくなったが、活躍はまさに亡くなる直前まで続いていた▼日ごとに深刻さを増す新型ウイルス禍。東京都などは、不要不急の外出自粛を出しているが徹底には遠い。テレビを見る限り、自分たちは大丈夫と楽観する20代の若者たち。誰でも知る著名人の死は、世情を甘く見る世代への警鐘だろう。我慢をすることも大切だ。