分かっていても新型コロナウイルス感染に関する一連の報道には、ややうんざり気味。好転の兆しが見えないだけに、不安感だけが増幅されている気もする▼いわき市内では先日、2例目が発表された。情報を知りたい人たちがツールなどで早くも「何処(どこ)だ、誰だ」となったらしい。発症者が属する会社の頭文字を詮索する向きもあったが、会社が自ら公表し対応策も示した▼ 感染の恐怖、嫌悪は理解できるが該当者らを一斉に叩(たた)く行為が出たとしたら、いただけない。一連の影響による市内の行事のイベント中止、延期はあとを絶たない。本市の夏を代表する「いわき花火大会」の中止も決まった▼感染防止には「密閉、密集、密接」の3密を避けることが大事とする。このことから、今夏予定されている規模の大きなまつりの開催は先行き不透明になってきた。終息を見ない現在、実施可否は想像に難くない。苦渋と思えるが、ひとまず結論は早急に出すべきだ。
片隅抄