市長選も中盤。新型コロナウイルス感染拡大もあって、有権者の関心はいま一つのようだ▼今回は現職を含め4人が立候補。激戦が予想されるだけに、候補者にとっては最後まで気の抜けない戦いとなっている。各陣営とも市街地や商業地域を中心に選挙カーを走らせ、お願いの連呼。候補者からは快い公約ばかりが口を突いて出るが、当選の暁には公約の実現をお忘れなく▼一方の有権者といえば、熱気を帯びる選挙戦に冷めた態度。市民に意見を求めると、まん延防止等重点措置が延長され「選挙どころではない」。飲食業者からは「今後の生活が心配」と言った声が聞かれる。長引くコロナ禍が、市民生活に暗い影を落としていることは明白だ▼こうした声を聞くと、心配なのが投票率。前回は49%で約半分が棄権した。向こう4年間、いわき市の未来を託す代表者を選ぶ大事な選挙。他人事と思わず自分のこととして、市長選に興味を持ってほしい。投票日は5日。
片隅抄