令和4年度第2回いわき市総合防災訓練(地震・津波編)が26日、市内一円で行われた。今回は平成18年度以来16年ぶりの「県広域津波避難訓練」と、同21年度以来13年ぶりとなる「県石油コンビナート総合防災訓練」の実動訓練を兼ねた。
新型コロナウイルス感染症の影響を受ける中で、複合災害が生じた場合を念頭に、関係機関・団体から約1500人が参加し、自助・共助・公助のあり方に理解を深めた。
訓練は、26日午前8時半に福島県沖が震源のマグニチュード(M)7・7の地震が発生し、市内では最大で震度5強の揺れを観測。福島県沿岸に津波警報が発表され、3メートルの津波が押し寄せたほか、好間町大利地区で大規模な土砂崩れが起きた――などの想定とした。
このうち泉町下川の小名浜石油では、タンクの重油が構内に流出した上、地震による振動で出火する「リム火災」に加え、海上のタンカーが桟橋に衝突し、負傷者が出たとの設定とし、大型化学高所放水車による消火作業をはじめ、負傷者の救助や重油の回収を本番さながらに繰り広げた。
内田市長は訓練に当たって、模擬の臨時記者会見を開き、「市民の皆さんには、非常持ち出し袋の準備や、ハザードマップの確認など、日ごろから災害に備えてほしい」と啓発。さらに一部の情報伝達がうまくいかなかったと反省点を挙げ、今後に役立てていきたいと述べた。
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