モリアオガエルの繁殖地として、国の天然記念物に指定されている双葉郡川内村の平伏沼で、今シーズンの産卵が始まった。水面に張り出したミズナラなどの樹上にしがみつく雌に、複数の雄が寄り添う様子がみられる。
雨上がりの9日午後、平伏山(標高842m)の山頂にある面積12アールほどの沼では、カエルの鳴き声が響き、雄と、ひとまわり大きな雌が重なり合い、後ろ足でソフトボール大の泡状の卵塊を作っていた。
同村教育委員会によると、この日までに確認できた卵塊の数は16個。産卵のピークは今月中旬から下旬ごろで例年、200個以上の卵塊が樹木にぶら下がる。約2週間でオタマジャクシがかえり、沼に落ちるという。
川内村とは、同村の名誉村民で〝蛙の詩人〟草野心平が生まれたいわき市小川町と結ぶ国道399号の十文字工区(延長6・2km)が昨年9月に全線開通。つづら折りで道幅が狭かった旧道に比べ、安全でスムーズな通行が可能になった。
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