新常磐交通が運転手不足や、不採算路線の維持が難しいことを理由に、来年4月から路線バスの廃止・減便を示している件を受け、内田市長は25日、いわき市の公共交通機関に対する緊急プランを発表した。
このうち来年2月からは、路線バスの位置情報と地図アプリを連携させ、鉄道との乗り継ぎも案内できる「バスロケーションシステム」が導入されると明らかにしたほか、四倉、久之浜・大久の両地区や、川前地区で実施されるサービスの詳細などを示した。
緊急プランは25日、定例の市長記者会見で公表された。主な利用促進策として、バスロケーションシステムは、全地球測位システム(GPS)を用いて、バスの現在地や遅れを含めた運行情報が把握できるほか、路線や時刻表の検索が可能となるため、バスの使い勝手が良くなるという。
さらに地図アプリと連携し、鉄道との乗り継ぎも表示されるため、市民にとどまらず、訪日外国人(インバウンド)にも対応できる。
この動きと並行し、新常磐交通では来春をめどに、地域連携ICカードの運用が開始される。交通系ICカード「Suica(スイカ)」等で、バス運賃をスムーズに支払えることに加え、バス利用へのポイント付与、定期券などを1枚にまとめることができ、利用促進につなげていく。それぞれ市、県が財政的な支援を行っている。
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