「いわきハタチ酒プロジェクト」に参加する〝次世代の飲み手〟たち4人が13日、常磐下湯長谷町の太平桜酒造で、新酒の仕込みと醪(もろみ)造りの作業「初添え」を体験した。
市内酒販4店舗で作るプロジェクト実行委員会(永山満久代表)が、同酒造や稲作農家の協力を得、酒米の栽培から日本酒の仕込みまでを若者に体験させる活動で、2018(平成30)年から毎年行われている。
今期は6人が参加しており、同日はこのうち4人が麹(こうじ)と酵母を混ぜた酒母(しゅぼ)に、若者たちが常磐藤原町で栽培した酒米(県のオリジナル酒造好適米品種「夢の香」)を蒸して投入する作業に挑戦した。同酒造代表社員で杜氏(とうじ)の大平正志さんが初添えの工程などを解説した後、米麹をつくる蔵を見学。大平さんと蔵人(くらびと)2人が、蒸した78kgの酒米をタンクに運ぶ作業などを手伝った。
発酵を促進させるために3段に分けて仕込み、最終的には600kgほど(一升瓶で約700本分)となるといい、2月中旬ごろには、発酵が終わった醪を絞って清酒と粕に分離する作業「上槽」を体験する。参加した東日本国際大健康福祉学部2年の仲畠紗菜さん(19)は「実際に作業すると重労働ということが分かった。おいしいお酒になり、ハタチになったら家族と一緒に味わいたい」と感想を話し、興味深そうに大平さんたちの作業を見つめていた。
第6期の新酒は3月17日に発表予定という。
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