サッカー・J2いわきFCの新体制発表会が21日、常磐藤原町のスパリゾートハワイアンズで開催された。J2参入2年目を迎え、運営会社・いわきスポーツクラブの大倉智代表取締役と、トップチームの田村雄三監督は今季の目標について、リーグ戦の1クール(6試合)ごとに勝ち点9以上を積み上げ、全38試合で勝ち点54~60を達成する方針を示し、あらためてJ1昇格プレーオフ圏内(20チーム中6位以内)を目指すと明言した。
新体制発表会は、ハワイアンズのダンシングチーム・フラガールが立つビーチシアターで開かれ、約700人のサポーターが訪れた。大倉社長は今季のスローガン「UNLEASH(アンリーシュ)―本能を解き放つ」について、「フットボールで浜(通り)を熱狂させる原点に立ち返り、フットボールが好きな集団として、感情を出して限界を突き破る」と思いを語った。
スタジアム整備の状況にも触れ、来年6月までにJリーグに対し、計画を提出するにあたり、「市民の皆さまに理解してもらうため、Jリーグがある街とは何かを、ひも解いて説明していく必要がある」と指摘。3月から4月にかけ、ビジョンブックなどの冊子を刊行すると明らかにした。
今季はチームキャプテンにGK田中謙吾(34)、選手会長にGK鹿野修平(24)、副会長にMF鏑木瑞生(23)、MF坂岸寛大(22)が就いたことが公表された。
田中は「皆が持っている素晴らしい力を最大限発揮できるよう、1年間取り組むので、共に戦ってください」と呼びかけ、鹿野は「選手のみんなが、よりサッカーに集中できる環境を作れるよう頑張っていく」と意気込んだ。
会場では新加入選手15人の紹介も行われ、事前にサポーターらから寄せられた質問を交えながら、それぞれ決意を披露した。
このうち、昨季までJ1セレッソ大阪からJ1サガン鳥栖にレンタルされ、今季は育成型期限付き移籍で加わったMF西川潤(21)は、パリ五輪を目指すU―22(22歳以下)日本代表にも選ばれた注目選手。「いわきのために全力で戦いたい。チャンスをいただいたこともあり、成長できると思っていわきを選んだ」と述べた。
いわきFCの開幕戦は2月23~25日のいずれかで、アウェーで水戸ホーリーホックと対戦する。