会社が駅前にあった時には調べものがあると、よくいわき総合図書館を利用した▼図書館に入ってすぐの所に、その時々の話題になった作家の本、関連本がテーマに沿って並べてあるコーナーがあり、興味のない作家でもつい手に取って読んでしまうことがある。この作家がこんな本も書いていたのかと、新たな発見があって図書館に行く楽しみの一つ▼もう一つの楽しみが、視聴覚室で上映される映画や子どもを対象にした読み聞かせ会。コロナ禍でここ数年は開催が見送られていたが、5類に移行してからは開催が復活し始めた。音響一つ取ってみてもお金を出して見る映画のようにはいかないが、昔の名作が上映され時間がある時には足を運んだものだ▼図書館というと本を借りるだけのイメージだが、中には公共の図書館であっても喫茶店を併設したりと、多様性にとんだ所もある。本離れを嘆く前に、図書館に人を集めるための工夫がこれまで以上に大事になる。
片隅抄