「親子丼!が!食べたい!」「いくら丼!が!食べたい!」。何の話と思われるかもしれないが、これはホルスト作曲「惑星」より「火星」を表現した様子。チェコ在住のヴァイオリニスト・後藤博亮さんが、音楽に関する冗談として教えてくれた▼いわきアリオスで今月、チェコ国立ブルノフィルハーモニー管弦楽団の第一ヴァイオリニストを務める後藤さんのファンミーティングが開かれた。もともとチェコにまつわる公演が続くため、いわきアリオスのホームページに後藤さんが寄稿した縁で、帰国に合わせて実現した▼ファンミーティングでは、2時間にわたって濃密なトークが繰り広げられ、時にヴァイオリンを弾きながら解説してくれた。欧州の歴史を背景に、同じ国でも性格が違うことなど、単に音楽の話にとどまらなかった▼こうした心揺さぶられる企画をしてくれるのが、いわきアリオスの良いところだ。県外からの参加者がいたこともうなずける。