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新紙幣発行から一夜明けて いわき市でも本格的に流通 機器の対応はまちまち

 新紙幣が発行されてから一夜明けた4日、いわき市でも流通が始まっている。市内では金融機関の本支店ごとに、取り扱いの開始日が異なっており、来週になる店舗もある。このうちいわき信用組合では、同日午後1時から窓口での両替が可能となった。
 紙幣の刷新は20年ぶりで、肖像は1万円札が実業家の渋沢栄一(1840~1931)、5千円札が教育者・津田塾大創設者の津田梅子(1864~1929)、千円札がペスト菌を発見した医学者の北里柴三郎(1853~1931)を採用している。
 いわき信組によると、4日午後からすべての店舗で新紙幣に両替可能になった。小名浜花畑町の本店営業部でも、さっそく両替を希望する市民らが訪れていた。伊藤俊子次長は「福島県出身で千円札の野口英世が無くなるのは少し残念だが、これから徐々に浸透していくと思う。なお旧紙幣は引き続き使えるので、便乗した詐欺には注意してほしい」と話している。

 新紙幣の発行が3日から始まったが、いわき市では初日から対応が分かれている。スーパーマーケットを展開するマルトでは店舗に導入しているセルフレジや、電子マネー「CoGCa(コジカ)」の現金チャージに関して、すべてで新紙幣を使えるようにしている。
 公共交通機関のうち、新常磐交通は路線バスについて、市内外で運行する全152台で使用可。高速バスの30台は未対応のため、導入が済み次第改めてホームページで告知する。いわきに乗り入れる他社便では、新紙幣に対応している場合もある。
 JR東日本ではいわき駅をはじめ、管内の約4千台の券売機で、新紙幣を巡る更新作業を済ませている。
 市観光物産センター「いわき・ら・ら・ミュウ」では、屋内型あそび場「わんぱくひろば みゅうみゅう」の券売機が、新紙幣の千円札を入れることができない。当面は係員が旧紙幣に両替し、キャッシュレスの進行を見つつ、機器の更新を検討するという。
 千円札を入れる機会があるコインパーキングは、市内各所でまちまちとなっている。精算機の部品不足や、設備投資の面から遅れが出ているとされ、2021(令和3)年11月から発行された新500円玉と並んで、未対応のままも多いとされる。
 (写真1枚目:両替に訪れた市民=いわき信用組合本店営業部 2枚目:新紙幣に対応したセルフレジ=マルトSC平尼子店)

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