中学・高校のスポーツの季節は3年生がチームを引っ張った夏までのチームがリセットされ、1・2年生による新人大会が盛んに行われている▼昨今は一部を除いて多くの部で選手数に事欠いて参加チーム数が減ったり、2校、3校、時には4校による連合・合同チーム編成を余儀なくされるケースが少なくない。それが非常事態と思えればいいのだが、やがて常態化し、最悪の場合は休部・廃部に陥ることになる▼部員11人で甲子園準優勝の〝さわやかイレブン〟が活躍した1974年春のセンバツを覚えているだろうか。後に猛打の〝やまびこ打線〟として夏春連覇を果たした徳島の池田だが、この時はホームスチールも飛び出す小技のチームだった。その3年後には部員12人の〝二十四の瞳〟高知の中村も準優勝を果たす▼古き良き時代が生んだ奇跡のチームだといえるが、1・2年生だけの今は苦しくとも、ひと冬越せば春には新入生がやってくる。それまで頑張って。